イスラエル国防軍 M1シャーマン(ドーザー装備)
1973年10月 スエズ運河東岸

Tzahal M1 Sherman with Dozer
1973 Oct. East bank of Suez

スケール:1/35



画像
Photos
テキスト
Text


↑アカデミーの良作:M-51


2008年の静岡ホビーショウ/合同展示会にて、t-yamane
大哥
が「シャーマン系列ワンオフ展示」を企画されるとの
ことで、去年のおフランス戦車祭り、一昨年の日本戦車
祭りに続いて参加させていただくことにした。


2007年末に作ったコンクリート増加装甲シャーマンは当然
出すとしても、ウチらしく「イスラエルのシャーマン」は1台
ぐらい新造すべきだろうと考慮。

当初、M50を流用したトーチカを作り出したが、頓挫。
とはいえ、M-51を作るのも何かケレン味に欠ける。

色々考えた結果、1973年10月のヨム・キプール戦争時に
使用されていたドーザーユニット装備のM1シャーマンを
作ってみることにした。

ちなみに「M1」とは、76mm砲装備のM4A1のイスラエル軍
における名称であり、後年のアメリカ製「エイブラムス」戦車
とは関係がない。

ヨム・キプール戦争では、少数のドーザー装備M1が、スエズ
運河渡河点の工事に使用されている。
吾輩は今回のM1シャーマンを製作するにあたり、このシャー
マンの当時の写真資料をあさったが、いずれもシナイ半島の
もので、たった4枚(しかも、側面もしくは後方からの撮影)と
十分とは言い難い。

グランドパワー2005年12月号には、
バッジコレクションの車輌
のクローズアップが掲載されているが、その車輌のディテール
がヨム・キプール戦争時そのままという確証がない
ので、悩ま
しいポイントが増えただけになった。


今回投入したキットは

アカデミーのM-51の車体・足回りのみ
アカデミーのM4A3(105mm砲)のドーザーのみ
ドラゴンのM4A2・赤軍版の砲塔のみ

という、やたら効率の悪いモデリングに。
興味本位で、アカデミーのM4A2の砲塔も試してみたが、車体
に対して、砲塔側のリング径が広すぎることと、砲塔形状が
どうも釈然しなかったので、やめておいた。

ドーザーは、ヨム・キプール戦争のM1が装着していたドーザー
とは形状や構造がかなり異なるが、大人しくあきらめて
そのまま使うことにした。















今回の塗装には、タミヤアクリルの新色XF-76「灰緑色
(日本海軍)」を使用してみた。
吾輩がイメージする「ヨム・キプール戦争頃のイスラエル戦車
カラー」にかなり近い色が得られたので満足。

まぁ、ここから褪色やスケールエフェクトといった諸々を考慮
する必要はあるが、「基本となる色」をこれ以上悩まなくていい
のは実によい。

基本塗装が終わったのち、軽くフィルタリングの真似事を
やってから、ホルベインのバーントアンバーで濃い目のスミ
入れを施してある。

その他は特に変わりなし。
最近はあまりチッピングをしなくなった。

ドーザーは、土砂が最もよい接触するであろ部分を、アクリル
絵具のセピアでドライブラシの要領で錆表現を行ったのち、
MIGのピグメントの「Light Rust」でアクセントを加えている。


フィギュアはジャンクパーツとホーネットのレジンヘッドで構築。
荷物もあちらこちらから手当たり次第に徴発して積み込み。
以前は荷物があまりにも一辺倒な塗りだったので、リアリティ
を損ねない程度に多色塗りしてみた。


我が友
ハッコーのスチロールカッター




リキテックスの「レジンサンド」




ベースは、画材用品店で購入した木製パネルと、スタイロ
フォームで工作。

今回は「情景」というより、「シャーマンの地面付展示台」
程度のニュアンスで作ることにした。
とはいえ、「砂を蒔いただけの砂漠」では芸が無いので、
近代戦らしく、「砂漠と舗装道路」の組み合わせにしてみた。
もう一つケレンを加える為、海外モデラーの作品でよく見ら
れる雲状の土台を造成してみた。

やり方は色々あるらしいが、とりあえずスチロールカッター
(電熱線で溶断する)でスタイロフォームを雲状に切り、それを
木工用ボンドでパネルに貼り付け。
溶断した断面や舗装道路面となる箇所には、リキテックスの
ジェッソを塗りつけた。

路肩の砂地は、スタイロフォームをツールクリーナーで溶か
してから、リキテックスの「レジンサンド」で砂地のグランド
ワークを施してみた。
名の如く、硬化すると砂地のようなテクスチャが得られる。

転がっているガラクタは、ジャンクパーツやMIG-Productions
の「T-55の焼けた転輪」を使用。
ガラクタはレジンサンドが硬化する前に押し込んでおく。
こうすれば、運搬中などにストラクチャーが剥離・破損すると
いったリスクを軽減できる上、地面との妙な違和感を軽減を
することもできる。

2008年静岡ホビーショウ/合同展示会における
M4シャーマン倶楽部全景。

参考資料

グランドパワー 2005年12月号

IDFの鉄騎士

スエズを渡れ
(原題:「シャロンの橋頭堡」 ウリ・ダン著)





Updated 2008.5.20

BACK